ライブステージデビューしてきました。

はじめに。


以前から告知していた通り、日曜日にチャリティーライブが開催されました。その中で僕も、1曲だけですが、ステージに立ってきました。高校・大学と演劇をしていたこともあり、久しぶりとはいえ、ステージに立つこと自体は今までもありました。普段の大学での講義も、言ってみれば、ステージのようなものです。でも、音楽ライブでステージに立ったことはなく(人前で歌うこと自体は数多くありましたが)、日曜日のライブが僕にとってのステージデビューでした。


そこでいろいろと感じたこともありましたので、まとめて書いてみようかなぁ……と思います。少し長くなりますが、よろしければお付き合いください。

ライブ全体の感想。


楽しかったです!!


僕は出演者でもありましたが、所詮は1曲歌うだけなので、ライブのほとんどの時間は聴衆として過ごしました。でも、あまり出演者だ聴衆だという境がないような、一体感溢れる、舞台上にもフロアにも笑顔が溢れる、そんな素晴らしいライブだったと思います。


みんなの気持ち、ありがとうございます!! | うさぎのしっぽ Kimi☆Blog


上のリンクは、出演者でありスタッフの1人でもあるkimiさんのブログですが、彼女のブログを読んでも、楽しいライブだったことが伝わってくると思います。チャリティーライブだったのに楽しかったというのが、イベントとして大成功だったといえるのではないかという気がしています。

「楽しくチャリティー」の重要性。


あらためて言うまでもないことですが、3・11東日本大震災の被害は甚大です。震災復興は、阪神・淡路大震災中越大震災と比べても、長期戦になることはほぼ間違いのないところでしょう。それに、地震津波だけでなく原発の問題があることが、今回の震災とそこからの復興を複雑に、そして困難にしています。


今回の震災復興に求められるのは、これも巷間言われていることですが、息の長い、何年にもわたる、辛抱強い支援です。「可哀想、大変そう」というだけでは、一時期は支援を集めることはできても、継続的な支援に結びつけることは難しいでしょう。例えばソフトバンク孫正義社長は、義捐金の一部を基金化し、長期にわたる支援を可能とする枠組みを構築していますが、これも息の長い支援が求められていることの表れと言えるでしょう。


そんなときに我々「平民」にできる支援においては、支援活動そのものが楽しいこと、ないしは、自己実現欲求や承認欲求の充足に結びついていることが、なによりも大事なことだと思います。そうすることによって、重苦しいだけではない支援が可能となり、だからこそ長期的に継続して支援することが可能となるのだと思います。


その意味で、今回のチャリティーライブは、出演者も聴衆も等しく楽しんだという意味において、25万円弱にまでなった義捐金の金額もさることながら、長期的な支援が京都の音楽シーンから可能となるのではないかと期待を抱かせてくれたという点において、大成功だったと思います。楽しくなければ長続きしないとするならば、楽しかった今回のライブは、「今回」であること以上の成功の意味を持っているように思うのです。これも、出演者・聴衆はもちろんのこと、ライブ開催に至るまでの諸々を一手に引き受けて奮闘努力された「ぢょにぃさん」「Tommyさん」「Yoshyさん」の発起人とスタッフのみなさんのがんばりによるもので、このことにあらためて敬意を表したいと思います。


なお、経営学者、あるいは、コミュニケーション(広告・広報)の研究者として、震災復興に関連して感じていることについては、『広報会議』の8月号(7月1日発売号)の日本広報学会のコーナーにに寄稿していますので、ご興味があればそちらをお読みください。


広報会議 2011年 08月号 [雑誌]

広報会議 2011年 08月号 [雑誌]

僕はなにを歌ったのか。


僕が歌ったのは、Kenny Logginsという人の“Footloose”という曲です。この曲はケビン・ベーコン主演の同名映画の主題歌だった曲で、80年代のアメリカを代表する曲の1曲です。



↑ アコースティックなバージョン。見せ場でミスするお茶目なKenny。 ↑


最初はEddie Cochranの“Summer Time Blues”を歌うつもりでいたのですが(夏だし)、たまたまJoniDossで飲んでいた際にBGMとしてかかった“Footloose”の話題になって、ぢょにぃさんに「ゆうすけはこっちの方がいいから、これ歌え」と言われて歌うことになりました。“Summer Time Blues”に比べると歌っている方のカタルシスはないのですが、コーラスワークが綺麗なことと文句なしに盛り上がること、それに僕の声質だと“Footloose”の方が合うことが決め手になったようです。



↑ リハーサル。スタンドマイク。 ↑



↑ 本番。ハンドマイク。こっちの方がしっくりくる。 ↑



↑ 客席上手から。僕の後ろにはキーボードもいはります。 ↑


歌っている時は、正直、客席の反応はわかりません。照明があたっているので客席の様子はよく見えないし、「かえり」のスピーカーがあるので客席の音はおろかコーラスがどうなっているのかも実はわからずに歌っていました。でも、ステージが終わって休憩になって(「お客さんと遊ぼう」コーナーのトリを務めたので、僕の歌が終わったらすぐに次のバンドへのバトンタッチのための休憩でした)、客席に戻ったときに、多くの人に「とってもよかった!」とか「一番盛り上がった!」とか言ってもらえたので、おそらくはうまくいったんじゃないかな……と。本番はもちろんのこと、練習にも何度もお付き合いいただいたJoniDossのみなさんのおかげです。

リハーサル。


演劇をしなくなってもう10年以上経っているので、久々にリハーサルの現場に居合わせたことになります。あの、リハーサル特有の、なんとも言えないピリピリ感がいいですね。普段接しているバンドマンたちも、いつもとは少し違う表情で、だからといって緊張でガチガチというわけではないのですが、なんとも言えない空気が醸し出されていました。本番中の方がよっぽどみんな楽しんでいる感じでした。



↑ 「お客さんと遊ぼう」コーナーの仲間、「トクロック」さんのリハ風景。 ↑



↑ ANGEL DIVASのみなさんはリラックス。さすが慣れてらっしゃる。 ↑



↑ 出演メンバーのリハでの演奏をみんなで見守る。 ↑


このリハの空気は、なんとも言えず、僕は好きです。ここでしっかり最終調整をしているからこそ、本番で最高のパフォーマンスができるのだと思います。もちろん、このリハーサルに至るまでの練習もとても大事。まじめに、大まじめに練習するからこそ、本番を楽しむことができるのだと思っています。アドリブも、基本ができてこそ、なのです。


「お客さんと遊ぼう」コーナーは、文字通りJoniDossのお客さんが舞台に上がるというものですから、他の出演バンドのようなプロ(ないしはセミプロ)とは出来が違って当然なはずです。でも、リハでも本番でも、このコーナーの出演者のレベルはとても高かったように思います(もちろん一部例外はあるでしょうが)。kimiさんが本番終了直後に「みんな今日が一番出来がよかった」とおっしゃってましたが、これも練習やリハにしっかりと取り組んだからだと思います。



↑ コーナー内でアイちゃんが歌った“Forget You”のカバーバージョン。 ↑

ライブ風景など。



↑ 4es(4 ever sisters)のパフォーマンス。 ↑



↑ エプロンズ with ANGEL DIVASのパフォーマンス。 ↑




↑ 最後は出演者全員で「明日があるさ」。 ↑

おわりに。


本当に楽しかったですし、チャリティーという意味においても、参加してよかったです。僕がお声かけしてお越しいただいた方も何人かいらっしゃいますが、口々に「よかった。楽しかった。」と言ってもらえたのがなにより嬉しかったです。義捐金もお送りできましたし、今後も第2弾・第3弾と実施される可能性を感じさせるライブとなったこともよかったです。


さぁ、僕は、僕の本業で、どういう風に震災復興支援ができるのか、これをこれからも模索していかなきゃです。


あとは、第2回に向けた歌の練習と(笑)。